第12回神田塾 耳学問
第12回MS.CHEST神田塾 3/26 19:00~
皆様の協力のおかげで神田塾を開始して1年を迎えることができて大変に感謝しております。
今回、聖路加の負門先生の提示した症例は大変に勉強になりました。胸水伴う肺野の多発結節影ですが、feeding vessel sign(結節に連続する肺動脈)あり、画像からは典型的な敗血症性肺塞栓の所見ですが・・・抗生剤に全く反応せず。TBLBと鼻粘膜生検でWegener肉芽腫と病理診断された1例です。ANCAは陰性で、単純副鼻腔撮影も正常、胸部CTでは結節以外にも、両側性に中等度胸水貯留あり。結節に空洞形成はなく周辺はすりガラスで囲まれた不整な辺縁像。今回、私に勉強になったのは①Wegenerの約10%に胸水貯留を認めること、②正常に見える鼻粘膜の生検でもWegenerの病理診断されることもあり是非試みる価値ある手技とのこと、の2点です。
今回、1年で卒業する塾生も若干名でましたが、新しい塾生も迎えることができそうです。それでは、来月からのMS.CHEST神田塾もよろしくお願いいたします。
12月品川カンファミニレポート
昨日は年末の忙しいなかお集まりいただき感謝しております。栗原先生からHIV治療に関する興味深い症例提示がありました。呼吸器診断の画像と臨牀情報の組み合わせの重要性を再認識した症例提示でした。AIDS患者に合併したPC肺炎症例ですが、ほぼ全肺野のGGOの広がりで、CT所見はそれに加えてびまん性に広がる強度の牽引性気管支拡張と下肺野肺底区の索状の板状無気肺所見。HAART療法後に出現した、感染兆候と両側上肺野の浸潤影から・・・何を考えるか??
⇒免疫再構築症候群でした。 IRS と Kapsosi IRS←興味ある方はこちらをクリックしてくださいKaposiの論文は下野太郎先生から送っていただきました。。
中皮腫診断の耳学問
石綿被害救済に参加していると勉強になることが多い・・・。
前回の会議では腎臓癌の胸膜転移と中皮腫の鑑別に関する症例の話題が検討されました。私は腎臓癌が肺に転移することなしに胸膜に多発転移する症例など・・・全く考えもしなかったが、この両者の鑑別は病理医にとって、鑑別に大変悩ましいことで知られているそうです。まれな組織型のタイプとしてclear cell型の中皮腫は良く知られた事実だそうで、会議に同席した放射線科の先生(旭川医大の高橋康二先生)も、この両者の鑑別は画像診断医にとっても難しいと同意されておられ、知らないのは私だけで・・・少し恥ずかしい思いをいたしました。
第2回東山梨呼吸器疾患連携の会
10月13日19:00~20:30
フルーツパーク富士屋ホテル 2階プリマビェーラ
「胸部疾患の読影の基礎」
誰にでも分かる!肺結核の画像診断
10月12日(水) 19:00~21:00
鎌倉生涯学習センター3階 第五集会室
対象:医療従事者(医師、放射線技師、看護師等)
10月品川カンファランスのお知らせ
10月11日19:00 MS.CHEST事務所にて
奮ってご参加ください。
大宮医師会肺癌読影会
10月5日19:30 大宮医師会
東京保険医協会画像読影会
第2回 9月22日(木) 午後7時30分~午後9時30分
東京都新宿区西新宿3-2-7 KDX新宿ビル4階
TEL03-5339-3601 FAX03-5339-3449
「誰にでも分かる肺結核の画像診断」
9月さいたま赤十字病院呼吸器カンファは台風のため中止
来月の開催は10月19日(水)の7時からを予定しております。
帝京大学キャンサーボード報告
9月20日(火) 病理学教室顕鏡室 18:00
2症例の検討がなされた。
症例① 透析と貧血きたしている胸痛患者で、胸部単純写真は右上縦隔の著明な突出あり。側面では胸骨後部透亮帯を埋め、前縦隔腫瘍を疑わせる所見である。CTで観察すると前縦隔中心に広く進展する縦隔の浮腫・炎症様所見あり。またその前縦隔病変の一部に高吸収な血腫と思われる部位も認める。明らかな腫瘍とする病変はなし。経過のCTでは両側胸腔にも出血進展してきており、救命目的で開胸術となる。前縦隔内には明らかな腫瘍はなく、大きな血腫を切除する。血腫の病理検体内に一見腎癌のclear cellを思わせる病巣(径1cm強)を認める。免染で上皮系のマーカーは全て陰性であり、腎には腫瘍なく転移は否定された。免染の所見等から病理学的に異所性の副甲状腺腫と診断され、その破裂に伴なう縦隔出血を来たしたものと診断された。術前に存在した高カルシュウム血症が、なぜか術後に低下したのか・・??に対する解答が得られた極めて珍しい症例であったが、同様の異所性副甲状腺腫からの縦隔出血の症例報告は一例だけ検索により見つけることが出来たとのこと・・・。
症例② 皮膚筋炎に胸腺腫が合併した症例。胸腺腫に対して放射線治療がなされているが、現在は胸膜播種を来たしており、DMという患者の状態を勘案し、胸腺腫の胸膜播種に対する治療に関して討議がなされた。化学療法を考えるよりは外科的な切除と放射線治療を組み合わせた療法を考えて進めてゆくべきではないかという結論。
症例③ 石綿肺と石綿プラークの症例に、LCNECによる著明な縦隔肺門リンパ節腫大来たした症例。放射線照射後の急性増悪した間質性肺臓炎にステロイドパルス療法を施行し、良好な結果が得られている。もともとの石綿暴露による肺の線維化が肺底区胸膜下を中心に存在しており、これに放射線照射が加わり、照射野以外にも強い反応が出たものと考えた。
リウマチ医のための画像診断研究会
平成22年9月9日(木) 19:00~ 場所:ニューウエルシティー出雲
特別講演 「リウマチ医も知っておきたい胸部画像診断のポイント」
品川チェストカンファランス
8月9日(火) 19:00より
MS.CHEST読影室
第3回伊豆カンファランス
7月9日(土曜)6時半
場所:伊豆高原:Dr.Sato’s weekend house in Izu kohgen
第1回胸部レントゲン読影沼津カンファランス
第1回の今回は、放射線読影のスペシャリスト佐藤雅史先生をお迎えして、勉強会を行います。
つきましては、ご多用中とは存じますが、この機会に近隣の先生方もご参加していただければと思いご案内申し上げます。
記
日 時: 平成23年6月25日(土)15:00~
場 所: べっく・メディカル・クリニック
講 師: 佐藤雅史先生
参加費: 無料
主催 べっく・メディカル・クリニック
順天堂大学医学部付属浦安病院放射線科 第10回水無月会
総合健診学会精度管理委員会セミナー
6月さいたま赤十字病院呼吸器科カンファランス
6月の第五回品川カンファランスのお知らせ
6月7日19時よりMS.CHEST事務所にて開催予定です。時間の取れる方はふるってご参加ください。相談症例等ありましたらご持参ください。次回からは、遅くなりましたがDICOM等のデジタル画像での表示が可能となる予定です。
今回からカンファの前に興味深い症例を事前に提示しますので、回答はカンファの時に。2症例とも30歳代で、左症例は軽度の胸痛、右症例は検診発見です。
5月さいたま赤十字病院呼吸器カンファランス報告
5月18日19時より呼吸器カンファランスが開催され、研修医が多く参加し熱心な討議がなされら。
症例①53歳 女性 胸痛あり。単純写真は左下葉の浸潤影。肺炎の診断にて抗生剤治療すると臨床的な改善は見られたが、肺野陰影は2週間で急速に増大する。CT所見は病変がLLLに限局し結節、すりガラス影、コンソリデーションと多彩であるが、他の肺葉に全く異常なく、CRP0.3、WBC9200のデータよりクリプトコックスが最も疑われた。胸痛の症状をどのように説明するか疑問点であるが、画像的には、一葉内の多彩な多発性陰影よりクリプトの診断にあまり問題ないと考えられた症例である。
症例②59歳男性 アルコール依存症 単純で左肺尖部に大きな二ボー形成と左上中肺野に空洞性浸潤影、反対側右肺野にも気道散布様浸潤あり、画像も臨床データからも重症の結核を示唆されたが、肺尖の二ボーは結核空洞では液体貯留はまれなことより、感染性ブラの可能性が高いと考えられた。誘発喀痰でガフキー3号が照明された。
症例③60歳男性 左鎖骨と肋骨に隠れた、いわゆるかくれんぼ肺癌の症例。研修医は難なく指摘した。
症例④74歳女性 背部痛 発熱 教育的症例で典型的な間質性肺水腫症例。
症例⑤60歳男性 38度超える発熱 咳嗽 右下葉の浸潤陰影あるも濃い目のすりガラス影と言った印象。CTでは右下葉のすりガラスではなくコンソリデーション+右胸水貯留あり。CK上昇と肝腎不全併発よりレジオネラ感染に伴なう横紋筋融解症を併発したものと考えられた。日本では温泉入浴での感染が有名であったが、最近では梅雨時に泥をはねたトラックのエアコンを使用した運転手に発症する症例が多いことが報告された。また、臨床的に見当識障害などの精神症状や下痢など消化管を訴える点が強調された。
症例⑥60歳男性 発熱 胸部単純の陰影が興味深く右縦隔影の突出であるが、上行大動脈蛇行との鑑別が問題となった。直接にえない右縦隔線と左の大動脈弓を点で結ぶ<佐藤式・・・・法>が有用と紹介された。側面像で胸骨背部の透亮像が消えている点から前縦隔腫瘍と考えられた。MR所見にて良好に造影され中心に壊死伴なう点、また右胸水も伴い、胸腺癌と診断した。生検組織ではSCCであった。
症例⑦58歳男性 呼吸苦 肝機能障害GOT、GPT6000台と著明に高値。単純では著明な心拡大と右中等度胸水貯留あり。心不全疑う肺野の間質性肺水腫や蝶型陰影は全くなし。画像からは心嚢液貯留を疑い、胸水と心嚢液の組み合わせからSLE等の膠原病など鑑別にあげたが、心嚢液は血性で細胞診クラスⅤ胸水は黄色透明。心嚢ドレーン後は胸水は自然消失し左下葉に結節影現れる。肺癌の心膜転移に伴なう心タンポナーゼにより右心不全を起こし、そのための二次的な鬱血肝と胸水貯留と考えられた。興味深い症例。
症例⑧ 55歳女性 腰痛 CTで定型的な肺野のLAMの画像と大きな両側腎の血管筋脂肪腫あり。腰痛の原因として腎腫瘍のmicro-aneurysmのruptureと考えられた。
症例⑨20歳男性 CT所見で左S6とS1+2にまたがる葉間を貫くような浸潤影とすりガラス影あり。CEP:慢性好酸球性肺炎の特徴的画像と考えるが、末梢血の好酸球数増多は、正常範囲上限にとどまっていた。気管支鏡にてCEPと診断された。
第51回臨床呼吸器カンファランス内容報告
3月10日 18時より明治記念館「蓬菜の間」で 「IG-G4関連肺疾患」のテーマで研究会が開かれた。
富山大学保健管理センター松井祥子准教授 : レクチャー「IgG4関連疾患-2011‐」
レクチャーに先立ち4症例の提示がなされた。詳細に関しては次回に小冊子が配布されると思われるので詳細はそちらを参考にしていただきたい。大変に興味を持たれるテーマなので参加者も多く熱心な討論もおこなわれて大変に勉強になりました。
提示症例①は画像的には典型的なMCD/IPLの所見として問題にならないと考えた。鑑別として無理やり上げればアミロイドーシスやサルコイドがあがるか・・・・?IL-6 10.3ngとCRP 3.3mgとこの両者の上昇があまり見られない点、およびステロイドに対する反応が弱いことが、臨床的にMCDとの重要な鑑別点となることが強調された。
提示症例②は自己免疫性膵炎、硬化性胆管炎有し、胸部画像は肺野多発結節でG4関連疾患の診断にはとくに問題ならないが、後天性血友病を発症しており、これも今までに報告例はないが、病因的にIgG4と関連して発症したと考えて矛盾はしないと述べられた。
提示症例③④はともに胸部画像的には問題あり、NSIP様とSmorker’s lungの画像所見でG4との関連性の有無は胸部画像からは困難であった。
松井先生のレクチャー前の提示症例に対するコメントととして、これら4症例は全てきわめてまれな発症形態とのことであった。レクチャーの内容で、私にとって印象的であったのは、①.MGHのgroupが本症に対する研究班をすでに立ち上げて、IgG4 related systemic diseaseの名称を使い初めているが、これは発信元である本邦のIgG4 related disease(IgG4関連疾患)と異なる病名である。②.50歳の年齢で前立腺肥大を呈する患者をみたらIgG4関連疾患を疑え!!③.AML等の悪性腫瘍や担癌患者に好発する。④.治療は自己免疫性膵炎に準じるがステロイド剤ははじめ30~40mg/dayで開始し漸減しながらも約3年間の維持療法を必要とする。⑤.診断基準にステロイド治療に良好に反応する点が含まれる。⑥.胸部の画像所見は大変に多彩でどんな陰影でも取り得る。
講演後の討議で、関東中央病院病理の岡先生が発言され、「IgG4関連疾患と皆さんが言う疾患概念は、いうなれば血沈亢進に対する血沈症候群のような病名であり、私は過去にこの病名を付けたことはない!今も用いていないし、これからも将来決して病理診断名として、この病名を用いることはないであろう!」と病理医の立場から述べられたが・・・・・。言うまでもなく、病理診断が全ての疾患の正確な最終診断では決してありえない。せめて「IgG4関連疾患と呼ばれる疾患群として矛盾しない。」程度の病理報告は将来的には必要ではないかと、私は思うが・・・?また、臨床医の立場からはステロイド剤の著効が、現在作成中の診断基準に含まれる点が大変に興味深い。以前に、さいたま赤十字病院のカンファで提示された症例は、PETで肺門部腫瘤・縦隔リンパ節と膵臓に多発のuptakeあり、がんセンターでsecond opinionまで受け、肺門部肺癌と膵臓転移と診断されていたが、IgG4関連疾患を疑い、ステロイド剤内服すると・・・・肺門部腫瘤・腫大縦隔リンパ節および膵臓多発腫瘤は全て消失してしまった。
第12回東京びまん肺疾患研究会 10月1日(土曜)9時30分より IgG4関連疾患をテーマに、松井祥子先生が当番世話人のもと開催されます。
帝京大学CB報告
今回は2症例の討議がなされた。
症例① 59歳 男性 胸部異常陰影
末梢肺野の高分化腺癌と巨大な縦隔リンパ節単発転移が疑われた症例である。胸部単純写真からの、病変の指摘は困難な症例である。右肺底区の結節影は正面では横隔膜下に隠れ、側面で肺側胸膜の限局的肥厚増様に見える。縦隔の大きな腫瘤も、正面像からは僅かに右肺門部の突出として認められる。以前の腹部CT画像の再処理にて右肺底区結節は増大し、周辺すりガラス影等より高分化型腺癌と思われるが、縦隔の大きな単発性腫瘤を単にリンパ節転移とすることは、臨床的にも画像的にも考えにくい。同部に対しTBACが施行されclassⅤ低分化非小細胞癌の診断がなされた。免染からはTTF-1(-), AE1/AE3(+)でリンパ腫系のマーカーもすべて陰性であった。肺底区腺癌からの転移は否定的であり、原発不明癌で、画像からはキャッスルマンリンパ腫や食道原発GISTの可能性など疑われたが、病理からは上皮系腫瘍が疑われ否定的であった。縦隔側胸膜から限局性中皮腫が発生すると有茎性で境界明瞭な腫瘤影を来たすことがあり、免染も肉腫型中皮腫のマーカーAE1/AE3陽性なことより、まれながら限局型肉腫型中皮腫の可能性を考えて病理学的に再検討する必要性があると考えられた。
症例② 50歳 男性 呼吸困難
左下葉の薄壁空洞の低分化腺癌で切除術を受け、術後経過観察中に再発し、イレッサ治療にて間質性肺臓炎を起こしステロイドパルス療法を受けている。この際に両側に大量の胸水貯留あり、薬剤性肺障害の画像と臨床は多彩であり、胸水を来たすことは知られているが、イレッサで両側対象性に大量となるとまれと思われた。その後、両肺に斑状影、浸潤影、粒状影と左胸水が出現して、広範な転移病巣が疑われている。39度の間欠熱のコントロールできず、薬剤が原因か、focusとなる感染巣の画像等に関して討議された。画像から広範囲浸潤性肺転移患者の発熱原因を突き止めることは、極めて困難である。
新宿チェストカンファランス報告
社会保険中央病院 2階会議室 19時
6症例の画像を中心とした討議がなされた。
症例①60歳代 右下肺野S8の2cm程度のSPNの単純と胸部CTが提示された。一部三角状の奇妙な形状をていしていたが、画像的には特異的な所見ない。PETでSUV3.2と軽度のuptake認めた。また右肺門リンパ節にも同様に軽度のuptakeあり、悪性腫瘍と肺門転移も否定できないことから診断も兼ね開胸切除された。術中の迅速標本からは肺梗塞の診断であったが、最終病理診断はアミロイドーマとのことであったが・・・、肺門のuptakeの評価もなく、病理も含め診断には問題が残ると考える症例であった。
症例② 60歳代 男性 高熱と乾性咳嗽 単純写真は気道病変、小粒状陰影散布と肺底区の線状影の混在が両下肺野、右中肺野に目立った。胸部CTでは著明な気管支肥厚像とびまん性の細気管支炎の所見から、典型的なDPBの画像に一致すると考えた。しかし急性の発症と現在本邦では新しいDPBの発症はまず無いと考えられていることから、マイコプラズマによる細気管支炎の可能性を疑い血清交代価測定するも、上昇なし。結局、新型インフルエンザにより細気管支粘膜にびまん性のダメージを受け、その後、インフルエンザ菌等の二次感染を気道に来たした結果の気道病変のダメージの画像ではないか・・?という結論に達した。抗生剤による反応も良好であった。会場の出席者からも同様の症例の経験があり、この新しい知見に対しての今後の臨床的な啓蒙活動に関しては重要と考えられた。
症例③ 70歳代 女性 胸部単純で右傍気管線のびまん性の肥厚を認め、胸部CTはびまん性の気管支壁の一部石灰化ともなう肥厚を認め、内腔狭窄はないが壁は不整であった。鑑別診断のポイントとして気管・主気管支部膜様部にも同様に壁肥厚あり、この点から多発軟骨炎の可能性は否定可能と思われた。画像的には典型的な石灰化ともなう気管気管支アミロイドーシスの所見であったが、鑑別疾患として、生理的なサーベル鞘気管、Wegener肉芽腫、Trachiobronchopathica osteochondroplastica、Ig-G4関連疾患、UC/クローン病等の消化器疾患関連の気道病変などがあげられた。
症例④ 30歳代 男性 肺野多発結節とびまん性粒状陰影それに左胸鎖関節部周囲膿瘍あり、上肺野の微細粒状陰影の収束を伴う散布像のHRCT画像からは、岡ⅡB型といわれる結核の細気管支病巣の典型的画像所見が強く示唆された。肺野多発結節影も胸壁病巣も結核の画像として全く矛盾なし。
症例⑤ 60歳代 男性 肺癌術後の薬剤性肺炎に対しステロイドが長期に使用されていた症例に、新たに現れた感染症状と胸部CTにおける多発空洞性病変。脳MRにおいても病変あり、喀痰にてノカルジアと診断された。病理解剖が行われ、脳、皮膚、肺野病変すべてノカルジア症と診断された免疫低下した患者ではノカルジア、クリプト含めた真菌症、結核が鑑別としてあげられた。脳へのノカルジアの進展頻度の高さも強調された。
症例6 40歳代 男性 前縦隔腫瘍の症例で、悪性リンパ腫との鑑別のため経皮生検がなされ、奇形腫と診断されたが切除標本にはParagangliomaやSeminomaの組織も一部散在しており、このような胚細胞腫を混合する奇形腫に対する経皮生検の限界と合併症の危険性に関して討議された。また、MRのdiffusion image等を加えて画像解析すれば、悪性リンパ腫を否定目的のために経皮生検を施行する意義はほとんど無いと思われる。報告者の経験から、奇形腫の針生検における皮膜穿通時の強い抵抗感は、奇形腫の診断に特徴的であるという点は興味深い。
さいたま赤十字病院呼吸器カンファランス
7時より4階会議室にて症例検討と講演。埼玉日赤呼吸器カンファ
大久保先生が提示された大変に珍しいサルコイドの症例が印象的でした。両側胸膜肥厚と胸水で見つかり、自然経過で消失してしまった病変!!
11月品川カンファランスのお知らせ
今月も第2週の火曜日、11月8日19:00よりMS.CHEST事務室にて品川カンファランスを開催いたします。お時間のある方は奮ってご参加ください。楽しみにお待ちしております。
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佐藤先生ブログ
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